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【読書メモ】世界一わかりやすい「論語」の授業 1/2

 

 

世界一わかりやすい「論語」の授業 (PHP文庫)

世界一わかりやすい「論語」の授業 (PHP文庫)

 

 

借り物の言葉では人に響きません。

ですが、そこに自分の経験や感情を織り込めば自分のものになります。

 

教員は世間知らずと揶揄されます。

様々な書籍や人に出会い見識を広めていかねばなりません。

そのプロセスの中で得たものが種となり自分の言葉や考えが育っていきます。

その種として論語は欠かせないだろうと思い手に取りました。

 

学んで思わざれば則ち罔し。思うて学ばざれば則ち殆うし。

 何かを学んでもそれを自分で咀嚼し考えることを怠れば理解はできないし、一人であれこれ考えているだけで、誰からも学ばなければお山の大将状態に陥って危ういのです。 「(人から)学ぶ」+「(自分で)考える」=「学問」ということですね。

 生徒は前者に陥りがちです。知識を与えられてとりあえず丸呑みで丸暗記。咀嚼が伴わなければ、味は記憶に残らないですから、授業終了前の振り返りや帰納的な活動を取り入れつつ、頭を動かすよう仕掛けていかねばなりません。

過ちて改めざる、是れを過ちと謂う。

 叱る目的の一つは相手の行動に変化を与えることだと思います。過ちは自分で正してやっと過ちと言える。間違ったと知っているのに直さないのは、過ち以前の問題ですね。

これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。

 知っているというのは、好きというのには及ばない。好きというのは、楽しいというのには及ばない。まさしく好きこそものの上手なれですね。

 そうは分かっても、嫌いな教科ランキング上位の英語を、好きな科目にするのはなかなか難しいんですけども…

子貢、君子を問う。子の曰わく、先ず其の言を行ない、而して後にこれに従う。

 生徒に関わらず「何を言うか」よりも「誰が言うか」が大切な気がします。

 自分の言おうとしていることを先に実行してから、ものを言おうということですね。

 これが崩れると「お前に言われたくないわ」となるわけです。整理整頓しろ!と言いつつ、言った本人のデスクはぐちゃぐちゃ。ネクタイも曲がっている。時間を守れ!と言いつつ、言った本人は授業に遅れてきたりチャイムがなっているのに授業を続けたり…。

 そういった矛盾を彼らはよく見ています。「実行有言」ですね